受動喫煙対策に関する取り組み
2020年4月1日より施行される健康増進法の改正によって、
従業員の望まない受動喫煙を防止することが企業責任のひとつに加わりました。
法律改正によって、人事労務担当者は受動喫煙防止や社内のたばこ問題解決に向け、
より一層の対策が求められることになります。しっかりと対策を練っていきたいところと言えるでしょう。
1. 受動喫煙の影響
受動喫煙とは、他者が喫煙することにより煙を吸わされてしまう状態を指します。たばこの煙には多くの有害物質が含まれております。有害物質は、喫煙者が吸い込む主流煙よりも、たばこの先から立ちのぼり、周りの人も吸い込む副流煙の方に多く含まれております。
たばこによる健康被害は、国内外多くの科学的知見により、その因果関係が確立しています。具体的には、大人の場合は脳卒中、肺がん、虚血性疾患等、子供には喘息等のリスクが高まることが明らかになっています。妊娠している方、呼吸器や循環器等に疾患を持っている方、および未成年については、健康への影響をより受けやすいことから、格別の配慮が必要になります。
厚生労働省の喫煙の健康影響に関する検討会は、わが国において年間約15,000人が受動喫煙により死亡しているという推計を報告しています。なお、喫煙者本人の健康への悪影響をおよぼすリスクはさらに高いことは忘れてはなりません。
2. 職場の受動喫煙防止
職場の受動喫煙防止の方法としては、空間全体の「禁煙」と、空間の「分煙」の2つがあります。
効果的な分煙のポイントは、以下の4つになります。
喫煙室の設置
空間分煙では、空気がもれやすい喫煙コーナーよりも、喫煙室(独立した部屋)が望まれます。
喫煙室の設置場所
たばこの煙がもれる可能性を考慮し、喫煙室は就業場所や人の往来が多い区域から適当な距離をとることが効果的です。
たばこの煙と臭いは屋外に排出
喫煙室には、たばこの煙を屋外に排出する換気扇等の換気装置を設置し、適切に稼働させ、併せて点検・維持管理を行います。
空気清掃装置だけでは効果がありません。
職場の空気環境と気流の確保
空間分煙を実施する際には、煙がもれないことはもちろん、次の要件を満たしていることを定期的に確認する必要があります。
- たばこの煙を屋外に排気する機器を設置している
- 浮遊粉じん濃度が0.15㎎/m³以下に保たれている
- 一酸化炭素濃度が10ppm以下に保たれている
- 非喫煙場所から喫煙室へ向かう気流の速度が0.2m/s以上ある
詳細については、東京都福祉保健局の「受動喫煙防止対策 施設管理者向けハンドブック」「喫煙室の設置について」をご確認ください。施設ごとの制度内容、喫煙室の設置の際に必要な技術的基準等が具体的に記されております。
※ 健康経営銘柄選定必須要件 兼 健康経営優良法人(大規模法人部門)認定要件(PDF) はこちら ≫
《参考資料》
〇東京都福祉保健局「受動喫煙防止対策 施設管理者向けハンドブック」(PDF) はこちら ≫
〇東京都福祉保健局「喫煙室の設置について」≫
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